100年マンション研究会の事例
~東京都練馬区Iマンション~
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「100年マンション」としての一歩。
築35年を過ぎ、未来へ向けた選択のときを迎えマンションの建替えも視野に入れながら大規模修繕工事の計画検討に着手し基本設計を進めていました。そのような中で助成金を活用しながら耐震性能を得られる可能性が浮上。これにより実施に向けた合意形成が大きく前進し、耐震補強、大規模修繕、再生リノベーションという三本柱で再生させ住み続ける「100年マンション」として歩みだすことになりました。助成金・借入金を利用し「一時金負担ゼロ」にしたことや、住民の皆様の意見を汲み上げて工事個所を追加し、「みんなが納得できる大規模修繕」を目指したことが合意の鍵となりました。
Property Outline - 概要
東京都練馬区Iマンション
- 竣 工
- 昭和51年( 旧耐震基準 )
- 構造規模
- 鉄骨鉄筋コンクリート造 64世帯

耐震補強+大規模修繕+再生リノベーション。
躯体・仕上げの両面から工事実施。
- (1)耐震補強工事
- 1階外壁・柱梁増打ちによる耐震補強
- (2)第3回大規模修繕工事
- シーリング工事
- 外壁塗装工事(全面剥離&再塗装)
- 鉄部塗装工事
- 防水工事(屋上屋根、バルコニー床など)
- (3)再生リノベーション工事
- バルコニー鋼製手すりのアルミ化(窓手すり・隔て板共)
- サッシ更新による省エネ化(複層Low-eガラス採用)
- 照明器具のLED化
- 内部階段に手すりを追加(既存不適格部分の改善)
- アプローチのバリアフリー化(手すり・スロープ)
限られた予算+助成金&借入金をフル活用!
一時負担金を避けて、個人の負担を極力軽減しています。
全体工事費 | 合計 114,250,500円 |
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助成金総支給額 | 合計 12,742,000円 |
管理組合負担金額合計 | 合計 101,508,500円 |
Common Areas Maintenance - 共用部工事
住民とともに年を重ねてきた共用部。居心地の良さはもちろん、安全性向上も図りたい場所です。
時代にあったデザインにすることで資産価値の向上へ。
今後もさらなる再生リノベーションを検討

再生リノベーション提案例

再生リノベーション提案例
Room Renovation - 専有部リフォーム
専有部のリフォームも、より長持ち&快適な住空間のための大切なポイントです。大規模修繕工事と同時にスムーズ施工。同時にお部屋も工事することにより、共用部・専有部の双方が便利できれいな気持ちの良い住空間に。

Customer's Voice - お客様の声
共用部
工事着工当時は予定になかったエントランス部の改修が居住者に好評です。手すりとスロープの新設は、年配の住民が多いので、今後さらに重宝されると思いますし、ベビーカーを利用する方にも便利なようです。
共用部
毎朝、工事監督者がきてエントランスのお知らせボードに、「今日はここの区画は洗濯物NG・明日はOK・・・」などを書き込んでくれました。進行や生活への影響がわかったため、安心でした。
共用部
計画当初は、「この築年数のマンションで、大きなお金をかける意味がある?」という声がありました。しかし手をかけなければ、朽ちていくだけ。みんなここに住み続けたいのだから・・・ということで、「暮らしがより快適になる修繕」「一時負担金ゼロ・修繕積立金の大幅な値上げがないこと」を前提で、工事に踏み切ることができたんです。
共用部
築年数の分、古めかしいマンションかもしれません。でも帰ってきてエントランスをくぐると、ほっとします。緑豊かな裏庭・エントランス前の植え込みはきっと、建築時に雰囲気も重視した結果。その意匠はいまも愛されています。伊藤忠アーバンコミュニティが勧めている「100年マンション」のように、この先も長く快適に住み続けられるという安心感は、なにより嬉しいです。
専有部
部屋の壁を白くし照明をLED化したことで明るい空間になりました。内窓の追加では結露がさらに軽減し、冷暖房の効きも良くなりました。新しいフローリングは手入れがラクです。また、大規模修繕工事でバルコニーの手すりとサッシが新しくなったのも嬉しい。個人のリフォームと大規模修繕の双方によって便利できれいな居住空間となり、気分まで晴れやかです。
専有部
理事会より専有部配管更新の重要性を聞いていたので、リフォームと同時に配管更新を実施しました。どちらか単独で工事を行なうよりもコストを抑えられました。部屋全体の見た目・機能性・耐久面での安心感と、あらゆる点で満足できる住まいになりました。